管理人akiです。
楽しいレジャー、魚突き。しかし、海には危険が常に伴います。
今回は魚突きにおいての危険ポイントについてまとめていこうと思います。
目次
海は危険
まずは、なぜ海は危険なのか。
それは海での事故は命にかかわる重大なものの可能性が極めて高いからです。
私たちの日常生活は道路が整備され、連絡手段があり、緊急時の対策もとられていて、しっかりとセーフティーネットが整えられた生活を送っています。それが海という自然界には有りません。
また、人間は陸上に特化した生き物です。なので潮に流されたら、どれだけ泳ぎの上手な人も太刀打ちできませんし、そもそも水中では呼吸をすることができません。
これをしっかりと念頭においたうえで海でのレジャーは楽しんでいきたいですね。
魚突きの危険ポイント
ブラックアウト
ブラックアウトというのは酸欠による失神の事で、海で呼吸を我慢し過ぎることで酸欠状態になり、脳の酸素濃度が低くなることによって起こりす。
また、浮上するにつれ水圧が下がり肺は元の大きさに膨らむため、肺の中の酸素濃度が下がってしまうので、浮上しようとする時点で「そろそろ苦しくなってきたかな」というのでは遅く、危険です。
水中拘束
魚突きではフロートという浮きを使いますが、それに繋ぐフロートラインは手銛の手当て(ハンドストラップ)に接続してある以上、ラインが常に自身の近くを漂う状態にあります。
魚を突く際、特に大物に対して手銛を放つ際に、このフロートラインがもしも体の何処かに絡まっていたりしたら、魚の力でそのまま海底へ引き込まれます。
そしてその危険は決して大物に限ったことではなく、突いた後に根を回る習性のある魚は、小さな魚でも、根を回るうちにラインを根に絡ませてしまい、水中拘束を起こしてしまう事は十分に考えられます。
鼓膜穿孔(こまくせんこう)
鼓膜穿孔は、鼓膜が破れた状態のことです。
水圧による影響を一番受けやすいのが耳であり、中でも鼓膜は最も敏感です。
鼓膜と言う薄い膜で仕切られた中耳腔という空間が閉鎖空間であるため、潜るにつれ圧力が鼓膜にかかってきます。
そこで中耳腔と咽頭を繋ぐ耳管に息を送り込み、圧力の均衡を図るのが「耳抜き」です。
耳抜きができないと、鼓膜が破れます。そして鼓膜に水が入ってしまうと、めまいが起き、泳ぐのが困難になってしまいます。
また耳抜きは、体調によって調子が悪いこともあるので、その時の調子を冷静に判断して、少しでも不調の際は潜らないという決断をする勇気が必要です。
減圧症(潜水病)
減圧症は潜水している最中ではなく、その多くが潜水終了直前や潜水後に起こります。ダイビングを終えるため、海面に上がる・もしくは陸に上がろうとすると、体の周囲圧が下がります。そのため、体内に蓄積された窒素が気泡として出現してしまいます。このような仕組みにより、減圧症が起こるのです。窒素の気泡は主に血管内や関節内に形成されます。そのまま気泡が体内に残ってしまうと、関節痛、頭痛、全身倦怠感、めまい、吐き気などの症状が現れます。また重症の減圧症では痙攣や下半身の麻痺等を起こすこともあります。
主にレジャーでは潜水時間の長いスキューバダイビング後に罹患する可能性が高いです。スキューバダイビングではタンク中の圧縮空気を吸うので、空気中の窒素が体内に蓄積されます。そのため、長時間の潜水は体内で窒素が大量蓄積される要因となります。
一方、通常の素潜りでは減圧症を起こすことはほとんどありません。一般の方の場合、素潜りで水深の深いところまで長時間潜るというケースはあまりないからです。しかしながら、素潜りの場合でも可能性が無いわけではないので、減圧症を理解しておく必要があります。
また、空気を肺に押し込めすぎると肺が過膨張し、肺胞破裂や気胸等を起こすことがあるので注意が必要となります。これらは水深が浅いところでも発生します。
危険生物との接触(サメ・クラゲ・有毒生物等)
海には様々な危険生物が生息しています。泳いでいて遭遇の可能性があるのはサメです。最も良いのはサメの頻出する海域で潜らないことです。
またクラゲには、刺された場合にはショック症状を伴うものも存在します。
そして、毒を持つ魚類や貝類、触ると怪我をしてしまうウニなどについても十分注意する必要があります。
船などとの衝突
船やジェットスキーからは、潜っている人の姿は認識できません。水面に浮上した際、近くを通過していたら大きな事故につながってしまいます。
漂流
離岸流(りがんりゅう)という沖へむかう水の流れがあります。
その流れは波打ち際に沿って流れ、ある場所から沖に向かって流れます。この流れにのってしまうと、どんどん沖へと、数10m~数100m程度流されてしまいます。
低体温症
低体温症とは中心体温(直腸温)が35°C以下に低下した病態で、軽度であれば自律神経の働きにより自力で回復しますが、重度の場合や自律神経の働きが損なわれている場合は、死に至る事もあります。体温が低下するのは、身体内部で発生する代謝熱量と外部へ放出される熱量のバランスがくずれ、放熱過多になるためです。
震えや、判断力の低下などの症状があらわれ、 体温が下がるにつれ、筋肉の硬直、脈拍や呼吸の減少、血圧の低下などが起こり、死に至ることもあります。
「寒さで震えている状態」というのは、すでに軽度の低体温症にかかっているという事で、「震えが来ている状態」というのを軽視してはいけません。
そもそも南の島の温かい海でも、人間の体温(直腸温)は36~37℃なので、普通は体温以下。
また水中では、空気中よりも25倍もの速さで体温が奪われていくので、注意が必要です。
まとめ
魚突きの注意点をまとめました。
危険について理解し、しっかり対策をして安全に魚突きを楽しみましょう。
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