大人気のショアジギングですが、これから始めるという方もたくさんおられると思います。まずはショアジギングとは何かというとこから、釣れる魚、主に釣りをする場所を紹介します。
目次
- ショアジギングとは?
- 釣れる魚は?
- ・ブリ スズキ目アジ科ブリ属
- ・カンパチ スズキ目アジ科ブリ属
- ・ヒラマサ スズキ目アジ科ブリ属
- ・サワラ スズキ目サバ科サワラ属
- ・マサバ スズキ目サバ科サバ属
- ・ソウダガツオ スズキ目サバ科ソウダガツオ属
- ・アジ スズキ目アジ科マアジ属
- ・メッキ スズキ目アジ科ギンガメアジ属
- ・カマス スズキ目カマス科カマス属
- ・シーバス スズキ目スズキ科スズキ属
- ・タチウオ スズキ目タチウオ科タチウオ属
- ・マダイ スズキ目タイ科マダイ属
- ・ヒラメ カレイ目ヒラメ科ヒラメ属
- ・メバル カサゴ目フカカサゴ科メバル属
- ・カサゴ カサゴ目フカカサゴ科カサゴ属
- ・ムラソイ、タケノコメバル スズキ目メバル科メバル属
- ・オオモンハタ スズキ目ハタ科マハタ属
- ・アカハタ スズキ目ハタ科マハタ属
- 釣りをする場所は?
- まとめ
ショアジギングとは?
堤防からブリを釣り上げる。そんな夢のような魅力が詰まった釣りがショアジギングです。
鉄製の メタルジグというルアーを投げて引いてくるだけとシンプルながら釣れる魚種が多く、揃える釣り具も基本的にはロッド、リール、ラインとメタルジグだけとなります。
もともとは船で沖に出て、深場に生息する大型青物や根魚をメタルジグで狙う「ジギング」に端を発しています。それをショア=岸でやるからショアジギングと呼ばれるようになりました。その一方で、船でのジギングもショアジギングと区別するために「オフショアジギング」と呼ばれることもあります。
釣れる魚は?
日本の海は非常に豊かで、岸際にもさまざまな魚が生息します。ブリやヒラマサなどの大型青物もエサを求めて磯まで回遊しますし、昨今大人気のハタ類を含めた根魚は岸近くのほとんど足下と言っていいような場所に潜んでます。ショアジギングでは、小魚などを捕食しているフィッシュイーターと呼ばれる魚は全て狙えます。
ショアジギングで釣れる魚は下記のとおりです。
・ブリ スズキ目アジ科ブリ属
ショアジギングの代表的なターゲット。沖縄を除く日本各地に生息しています。群れで行動する性質があるので一度ヒットすると釣れ続けることも珍しくありません。成長するにしたがって呼び名が変わる出世魚としても知られています。
・カンパチ スズキ目アジ科ブリ属
関東以南の沿岸、沖合に生息しています。ブリの仲間ではヒラマサに次ぐ大型種で、最大で1m 90cmの記録もあります。狙えるのは1m以下がメインに。ブリと同じく出世魚です。頭を手前にして上から見ると、眼と背びれの間に浮かぶ八の字模様が特徴的で“間八”という名前の由来にもなっています。
・ヒラマサ スズキ目アジ科ブリ属
東北以南の沿岸の岩礁帯を中心に生息しています。ブリの仲間の中では最も大きく成長します。成魚の平均は1m前後ですが、最大で全長2m 50cmにもなります。ブリとよく似ていますが、スピードとパワーはケタ違いです。青物御三家の中では最高峰に位置します。ブリとの見分け方は、上唇の後ろを観察し、直角ならブリ、丸ければヒラマサです。
・サワラ スズキ目サバ科サワラ属
北海道南部以南の沿岸に生息するサバ科の回遊魚。冬は外洋で過ごし、水温の上昇とともに接岸して春から初夏にかけて産卵をします。鋭い歯をもつ肉食魚でカタクチイワシやイカナゴなどの小魚を捕食します。細長い体型をしており、銀色の魚体の側面中心に黒灰色の丸い斑点が不規則に並んでいます。出世魚で、体調50cm程度までをサゴシ、それ以上をサワラと呼びます。
・マサバ スズキ目サバ科サバ属
世界中の暖かい海に広く分布し、日本全域で見られます。春から夏にかけて北上し、秋から冬は南下する回遊魚です。海面の表層近くを大群となって回遊し、サビキ釣りやショアジギングのターゲットになります。産卵期は3~8月。50cm程度まで成長するが、釣れるサイズは30cmまでが多い。
・ソウダガツオ スズキ目サバ科ソウダガツオ属
ヒラソウダとマルソウダの2種類を合わせてソウダガツオと呼びます。よく似ていますが断面を見ると、その名の通りヒラソウダは平たく、マルソウダは丸みを帯びています。混合して回遊しているので、どちらかを狙って釣り分けるということはしません。マルソウダは最大50cm、ヒラソウダは60cm程度まで成長しますが、釣れるサイズは両種とも40cmまでが多いです。食味に関しては大差ありませんが、血合いの少ないヒラソウダの方が人気が高くなっています。また、両種共に鮮度が落ちると食中毒の原因となるヒスタミンが発生しやすくなるため注意が必要です。
・アジ スズキ目アジ科マアジ属
マアジは沖縄を除く日本全域の沿岸部を回遊します。最大で50cm程度に成長しますが、オカッパリで狙えるのは30cm前後までが多いです。夜によく釣れることから夜行性と思われていますが、アジは日中に行動するいわゆる「昼行性」です。基本的には群れで回遊し、明るくなると漁港の外側に出ていき、暗くなると漁港に戻ってきます。
・メッキ スズキ目アジ科ギンガメアジ属
ギンガメアジ、カスミアジ、ロウニンアジなど南方系のヒラアジ類の幼魚のことを総称してメッキと呼びます。これらの魚は毎年夏から秋にかけて。流れ藻などと一緒に黒潮に乗って日本近海に流れ着き、沿岸域に定着する季節回遊魚です。しかし、元々南方系のため水温の低下に耐えられず、水温が12℃以下になる2~3月になると、元居た場所に帰ることなく殆どが死んでしまいます。そのため死滅回遊魚と呼ばれることもあります。釣れるサイズは、大きくてもせいぜい30cm程度。それでも、体の大きさにに合わないパワフルな引きに魅了されるファンは多いです。
・カマス スズキ目カマス科カマス属
カマス科の魚は世界で21種類が確認されていますが、日本の沿岸部で釣れるのはアカカマスとヤマトカマスの2種類です。関東以南から九州まで分布しますが、南下するほどアカカマスが多くなります。ヤマトカマスは35cm、アカカマスは50cm程度まで成長します。アカカマスの方が食味が良いため人気が高く、本カマスと呼ばれることもあります。ヤマトカマスは身に水分が多いことから水カマスの異名をもちます。アカカマスは黄色みがかっており、ヤマトカマスは青っぽいのが特徴です。
・シーバス スズキ目スズキ科スズキ属
日本各地の沿岸から南シナ海にかけて分布します。 シーズンにより磯から港湾部、河川域とさまざまな場所に生息します。ルアーマンからは海のブラックバスという意味でシーバスと呼ばれ、ソルトルアーの対象魚としては言わずと知れた一番人気になっている魚です。成長するにしたがって呼び名が変わる出世魚としても知られています。最大で120cmを超えるまで成長するが、釣れるサイズは80cm程度までが多いです。
・タチウオ スズキ目タチウオ科タチウオ属
鋭い歯と銀色に輝く細長い体が特徴的なタチウオは、貪欲にエサを追う攻撃性と全身をくねらせて抵抗する強烈な引きが魅力です。北海道以南に分布し、水深50~100m前後の深場で小魚を追って回遊しているためオフショアのターゲットとして知られていますが、産卵期の夏から晩秋にかけて沿岸域に近づくため、オカッパリでも狙えるようになります。
・マダイ スズキ目タイ科マダイ属
マダイは、北海道や沖縄の一部を除く日本列島全域に分布し、沿岸域から水深200mぐらいまでの岩礁域、砂礫底を住処とする魚です。日本では古くから食味が良く鮮やかな赤い体色や”めでたい”との語呂合わせから、縁起の 良い魚と考えられ、神事や祝い事に欠かせない魚として重宝されてきました。最大で120cm程度まで成長しますが、ショアジギングでは70cm程度までがターゲットになります。
・ヒラメ カレイ目ヒラメ科ヒラメ属
北海道オホーツク海から九州南岸のほぼ日本全国に分布します。水深100m以浅の砂泥底に生息し、魚類や甲殻類、イカを捕食します。カレイと同様に体が側扁し、方側に両目がついています。体長1mを超えるものもあり、カレイ・ヒラメの中ではオヒョウに次ぐ大きさです。
・メバル カサゴ目フカカサゴ科メバル属
北海道から九州北部まで沿岸の岩礁域や藻場に生息します。夜行性で、名前の由来にもなっているように、眼が大きく視力が良い。
・カサゴ カサゴ目フカカサゴ科カサゴ属
北海道~九州各地に分布しています。関西でガシラ、九州ではアラカブと呼ばれています。ゴカイやワームに貪欲に食いつくため、初心者にも人気の高いターゲットです。よく釣れるサイズは20~25cmですが、最大で35cmを超えるものもいます。食性はエビ・カニなどの甲殻類がメイン。昼夜を問わず捕食しますが、夜間の方が活発にエサを追います。環境に合わせて体色が変わり、深場のものは赤く、浅場のものは黒褐色になります。
・ムラソイ、タケノコメバル スズキ目メバル科メバル属
ムラソイは青森から九州北部の沿岸域に分布すふソイ類の一種です。カサゴによく似ていますが、カサゴが赤みを帯びた体色であるのに対し、ムラソイは暗く褐色ベースに腹側に斑紋が広がっています。
タケノコメバルは北海道南部~九州に分布します。メバルの名前がついていますが実際はソイの仲間です。体色は黄褐色ベースに茶色の斑紋が全体を覆っていて、ベッコウゾイとも呼ばれています。両者は性質が似ていて、同じ場所で釣れることも多いです。釣れるサイズは20~30cmが多く、最大で40cmオーバーも狙えます。
・オオモンハタ スズキ目ハタ科マハタ属
相模湾以南の太平洋側、九州西部以西に分布しています。沿岸の浅場から水深200mまでの岩礁域やサンゴ礁域に生息しています。ハタ類の中でも味が良く、またゲーム性も高いため人気のターゲットになっています。最大50cmほどに成長します。体色は褐色、または緑がかっていて体全体に暗色の斑が密生しているます。よく似たホウセキハタと比べると反転が大きく、そのことが名前の由来にもなっています。他のハタ類に比べると魚食性が強く、貪欲にベイトを追って表層まで上がってくることもあります。
・アカハタ スズキ目ハタ科マハタ属
相模湾以南の太平洋側、山口県以西の岩礁域やサンゴ礁域に分布します。沿岸の浅場から水深150m程度の深場まで生息します。最大で40cmほどとハタ類の中では小型です。体色はその名のとうり赤く、体側に濃い赤褐色の横縞が5~6本あります。背ビレのトゲの先が黒いのが特徴的です。ほかのハタ類は主に夜行性ですが、アカハタは日中でも遊泳します。産卵期は4~7月です。2~3年で成熟しオスに性転換します。
釣りをする場所は?
ショアジギングでは 狙える魚種が豊富なため、釣り場も多彩になっています。ですがメインになるのは外洋に面した場所になります。メインの場所となるのは下記の通りです。
堤防
堤防は比較的フラットな場所が多く、足場も良く、最もポピュラーな釣り場です。堤防があることによって、その周辺の潮の流れに変化が生じるため、魚のエサとなるプランクトンや植物などが育ちやすく、多くの魚が集まってきます。そのため、魚影の濃いエリアになり、釣りやすい環境が整っています。
港湾
港湾は工場や商業、漁業施設などが海沿いに立ち並び、荷物を運ぶタンカーや漁船、フェリーなどが出入りする場所です。一般的に船の停泊する港や湾のことを指します。港湾の大きさは大小さまざまで人工的に作られたものがほとんどです。堤防と同じく潮の変化が起きやすいことと、逆に潮の穏やかな海域を作りやすいため、様々な生物が集まりやすいです。また、大型船が停泊するような場所では水深が深くなっていて、水深が安定する場所が多くできるため、冬に魚が越冬する場所としても使うことがあります。そんな懐の深い場所なので、多くの生物が産卵場所としても利用しており、いろいろな釣り方で魚を狙うことができるエリアです。
河口
河口は淡水と海水が混じり合う汽水域が広がるエリアです。潮の満ち引きとは関係無く、川から一定量の水が常時海に流れ込むので、ミネラルが多く含まれ、多種の生物が生息しています。そして、それをエサにする海水魚も多く集まってきます。他のポイントとの違いは、河口は常に潮が動いているが、一定方向ではなく、コロコロ変化して複雑な動きをする点です。また、大雨の後の川の水の大量の流れ込みや、干満の差が大きな日が出てきます。河口でのショアジギングは魚種が限定されやすいため、様々な要素が重なるタイミングを見計らうことが重要となります。特に海からそう離れていない場所に河口堰(かこうぜき)がある場合はそこにベイトが溜まりやすいので、好ポイントになりやすいです。
磯
磯には渡船でしか渡れない沖にある独立した岩礁の磯と、地続きとなっていて歩いて行ける磯があります。この2つは足場も見た目も同じですが、沖にあるほど潮の流れをダイレクトに受けやすいです。岩で形成された磯はフラットの堤防と違い海底の変化に富んでいて複雑な潮の流れになることで、多くの酸素を生み出し、多くの生物を育てる環境が整っています。魚影や魚種が堤防より豊富で、より大型が狙えるチャンスが広がるのが磯です。
サーフ
サーフは砂浜、砂利浜、ゴロタ浜などすべての浜のことを指します。比較的水深の浅い釣り場が多いため、どこの浜でも釣果が見込めるわけではありませんが、魚が付きやすいのは海底に変化があるところになります。変化に乏しいサーフは特にブレイク(海底にある坂)が重要なポイントになりやすいです。海水浴などでは特に危険だとされる離岸流もショアジギングではポイントになります。もちろん危険なエリアでもありますから、離岸流の仕組みを理解して、正しく狙う必要があります。ベイトとなる小魚は夜に浅場へ移動して危険を避け、夜明けとともに沖へ出る魚種も多いです。つまりベイトを追ってやってくるフィッシュイーターが朝夕のまずめ時に活発になります。
まとめ
どうでしたか?
ショアジギングはとても少ない道具で、たくさんの種類の魚が釣れる。また、その場所も幅が広くとても奥の深い釣りということですね。そんなシンプルかつ奥が深いショアジギング。みなさんも挑戦してみてください!
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